2017年3月1日水曜日

やや日めくり憲法 30条(納税の義務)



 3月が始まりました30条は3月が始まる直前にお話する予定
だったのですが、ちょっと遅れてしまいました(^^;)


日本国憲法第30条


  国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負ふ


いわゆる国民の三大義務のひとつですね。

 まず、重要なのは「法律の定めるところにより」の部分です。
 第84条にも似たような規定がありますが、「租税法律主義」といって、
国民に対する課税には必ず法律上の根拠が必要だということです。
 法律上の根拠なく権力者の気まぐれで私たちの財産が奪われること
がないように、という意味で、この条文も「国民の自由・財産」を護る
役割を果たしています。

実は戦前の大日本帝国憲法にも似たような条文がありました。
  ↓
「第21条 日本臣民ハ法律ノ定ムル所ニ従ヒ納税ノ義務ヲ有ス」

 文字面だけ見ればほとんど同じですね。 
 しかし、大日本帝国憲法の主権者は天皇ですから、主権者である
天皇が国民(臣民)に対し税金を課すという構図です。
 さらに時代を遡れば「年貢」とか「租庸調」とか・・・権力者が民衆から
「取り立てる」、もっと言えば「搾り取る」イメージですかね。民衆側の
負担感ばかりが目立ちます。

 しかし、日本国憲法における納税の義務はちょっとニュアンスが
違います。主権者は国民ですから。取り立てる者と取り立てられる者
が同じ「国民」。
 税金がなければ国や自治体は行政サービスをすることができません
ので、国民みんなで必要なお金を「出し合い」ましょうよ!国民には
国の主権者として国の財政を維持する「責任」があるんだぜ!という
ことの「自覚」を促しているわけです。
 義務というよりは、「責任」と読み替えた方がしっくりきます。


 ただ、現代においても、「納税」をすることが何か自分あるいは社会
の実になっている感は乏しいのかもしれません。
 税金というものは、何かと負担感ばかりが目立ちがちです。
 そういえば、もうすぐ確定申告ですね。はぁ、、、(>_<)


 しかし!納税は主権者の責任、ということを突き詰めれば、納めた
税金が何に使われているのか、不正はないか、それをチェックする
のも主権者の責任、ということです。チェックが甘いと、無駄遣いされ
たり一部の人だけの「甘い汁」になったり・・・。
 そうならないためには、私たち自身が常に税金の使い道に関心を
払わなければなりません。


 と、ここまで書くと、なんだか第12条の「国民の不断の努力」に
通ずるものがありませんか?