2017年3月3日金曜日

やや日めくり憲法 33条(令状逮捕)



 今日は3月3日、ひなまつりですね。
 ということで、今日のやや日めくり憲法は33条です。
 

日本国憲法第33条
「何人も、現行犯として逮捕される場合を除いては、権限を有する司法官憲が発し、
且つ理由となってゐる犯罪を明示する令状によらなければ、逮捕されない」




「逮捕」ってどんなイメージですか?
 刑事ドラマで、優秀な警察官が推理を駆使して犯人を追い詰め、
観念したところで手錠をガチャリ。
 あるいは
 ニュースで、顔を覆い両手に上着を掛けられた犯人が警察官に
連行され車で警察署へ向かうシーン。
 こんな場面を思い浮かべるでしょうか。
 

 「犯人」と書きましたが、逮捕の段階では犯人と決まっているわけでは
ありません。
 「無罪推定の原則」ですね。


 逮捕の時点では、正確には被疑者(容疑者)と言います。


 被疑者は、①罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があり、
②逮捕の必要性があってはじめて逮捕することができます。
 その判断は、警察官が勝手にしていいものではありません。

 司法官憲、つまり裁判官がちゃんと要件を満たしていると判断すれば、
被疑者を逮捕できると書かれた令状(逮捕状)を発することができるのです。
 要は、司法のチェックを入れることで逮捕権の濫用を防止することを
目的としています。
 これを令状主義と言います。


 理由なく逮捕されないという人身の自由を保障するために権力を制限する、
まさに立憲主義の現れです。



 ちなみに、逮捕するときには被疑者にちゃんと逮捕状を示さないと
いけないので、逮捕状を示さずにいきなり手錠をかけるのは原則違法です。
 


 今、国会では現代の治安維持法とも言われる共謀罪が議論されて
いますね。
 治安維持法が猛威を奮った戦前においては、特に犯罪を明示する
ことなく、あるいは令状もなく逮捕することがありました。
 拷問で虐殺された作家の小林多喜二は、待ち受けていた特高(特別
高等警察)に「どろぼう」とでっちあげられて逮捕されたそうです。



 こうした悲惨な歴史を二度と繰り返さない、この33条にはそんな
思いが込められているとも言えます。

 共謀罪が現代の治安維持法と呼ばれるのは、捜査機関の判断一つで
テロとは全く無関係な一般市民も逮捕される危険があるから。
 危険なワナに引っかからないためにも、あすわかが作ったチラシを
要チェック!
   ↓
http://www.asuno-jiyuu.com/2017/02/blog-post_27.html