2017年6月6日火曜日

やや日めくり憲法66条(内閣の組織)


1 内閣は、法律の定めるところにより、その首長たる内閣総理大臣及びその他の国務大臣でこれを組織する。

2 内閣総理大臣その他の国務大臣は、文民でなければならない。

3 内閣は、行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負ふ。





66条は内閣の組織について書いています。

内閣は、三権(立法、行政、司法)のうち、行政権を担う組織です。



第1項は、内閣のメンバーは内閣総理大臣やその他の国務大臣で、総理大臣がその「首長」つまりリーダーという内容です。



第2項は、大臣になれるのは「文民」つまり「軍人でない人」だけ、という内容です。



この規定が目指しているのは、「文民統制(シビリアンコントロール)」です。

何か政策を決めるとき、武力を持っている軍が決定権を握っていると、軍の都合を優先したり、軍の活動にお金を回してしまい、主権者である市民の生活が後回しになりがちです。



日本でも、大日本帝国憲法時代には、軍が政治に介入し、暴走した歴史がありますよね。



そこで、軍を政治に介入させないために政治と軍とを区別することは、日本だけでなく、「民主主義」を基本とする国の常識となっています。



とはいえ、日本は、すでに第9条により「陸海空軍」を放棄していますよね。

あれ、日本に「現役の軍人」って存在するんでしょうか?



そのため、この66条2項は軍をもたない日本国憲法において無意味な規定だとか、日本国憲法のできた当時にいた元大日本帝国軍人たちを排除する趣旨だと言われていました。

しかし、その後作られた「自衛隊」・・・その実態は、もはや否定できないほど軍隊そのものですよね。

そのため、政府も、現役の自衛隊員が国務大臣になることは66条2項違反になる、と理解しています。



最近、現役の自衛隊統合幕僚長が、憲法9条の改憲について「非常にありがたい」と発言しました。

でも、憲法をどうするか、というのは、主権者が考えることです。

「文民統制」の考え方からすると、軍隊は、主権者そして国会が決めた政策に従う立場にあり、その政策判断にとやかく口出しをしてはいけません。

この統合幕僚長の発言は、「文民統制」の観点から、とても問題ありです。



第3項は、内閣のメンバーの一人の行為であったとしても、内閣は国民の代表である国会に対して連帯責任を負う、という内容です。

この「責任」は、慰謝料を払え、刑務所に入れ、というような法的責任ではなく、政治責任です。



責任の取り方は、総辞職が一番重いものですが、それだけでなく、国会での質問や調査に対する回答を誠実に行うということも、もちろん含まれています。



いま、共謀罪法案をめぐる国会の討論の書き起こしを音読する「コッカイオンドク」が各地で流行っていますよね。笑ってしまうほど無茶苦茶な答弁をするような大臣のオンパレード、それで「責任」を果たしていると言えるのかー!!

そんな内閣にきちんと責任をとらせるのも、私たち1人ひとりの小さな声の集まりです。まさに「不断の努力」!